と、多くの人がそう言う。
しかし、スティヴンスンの愛読者は、決して、それに答える言葉に窮しはしない。
「賢明なスティヴンスンの守護天使(その導きによって彼が、作家たる彼の運命を辿ったのだが)が、彼の寿命の短いであろうことを知って、(何人にとっても四十歳以前に其の傑作を生むことが恐らくは不可能であろう所の・)人間性剔抉の近代小説道を捨てさせ、その代りに、此の上なく魅力に富んだ怪奇な物語の構成と、その巧みな話法との習練に(之ならば仮令早世しても、少くとも幾つかの良き美しきものは残せよう)向わせたのである」と。