二十歳のスティヴンスンは、気障のかたまり、厭味な無頼漢、エディンバラ上流人士の爪弾き者だった。
厳しい宗教的雰囲気の中に育てられた白面病弱の坊ちゃんが、急に、自らの純潔を恥じ、半夜、父の邸を抜け出して紅灯の巷をさまよい歩いた。
ヴィヨンを気取り、カサノヴァを気取る此の軽薄児も、しかし、唯一筋の道を選んで、之に己の弱い身体と、短いであろう生命とを賭ける以外に、救いのないことを、良く知っていた。
二十歳のスティヴンスンは、気障のかたまり、厭味な無頼漢、エディンバラ上流人士の爪弾き者だった。
厳しい宗教的雰囲気の中に育てられた白面病弱の坊ちゃんが、急に、自らの純潔を恥じ、半夜、父の邸を抜け出して紅灯の巷をさまよい歩いた。
ヴィヨンを気取り、カサノヴァを気取る此の軽薄児も、しかし、唯一筋の道を選んで、之に己の弱い身体と、短いであろう生命とを賭ける以外に、救いのないことを、良く知っていた。