子供の時の最も親しい遊道具だった「一片なら無彩色・二片なら色つき」の紙芝居(それを玩具屋から買って来て家で組立て「アラディン」や「ロビン・フッド」や「三本指のジャック」を自ら演出して遊ぶのだが)の影響であろうか、スティヴンスンの創作は何時でも一つ一つの情景の想起から始まる。
初め、一つの情景が浮かび、その雰囲気にふさわしい事件や性格が、次に浮かび上って来る。
次々に何十という紙芝居の舞台面が、其等を繋ぐ物語を伴って頭の中に現れ、目前にありありと見える其等の一つ一つを順々に描写し続けることによって、彼の物語は誠に楽しく出来上るのだ。