スティヴンスンにとって、路傍に見る一つの情景は、未だ何人によっても記録されざる一つの物語を語る如くに思われた。
一つの顔、一つの素振も、同様に、知られざる物語の発端と見えた。
真夏の夜の夢の文句ではないが、其等、名と所とを有たぬものに、明確な表現を与えるのが詩人――作家だとすれば、スティヴンスンは確かに生れながらの物語作家に違いない。
スティヴンスンにとって、路傍に見る一つの情景は、未だ何人によっても記録されざる一つの物語を語る如くに思われた。
一つの顔、一つの素振も、同様に、知られざる物語の発端と見えた。
真夏の夜の夢の文句ではないが、其等、名と所とを有たぬものに、明確な表現を与えるのが詩人――作家だとすれば、スティヴンスンは確かに生れながらの物語作家に違いない。