中島敦 『盈虚』 息子の外にもう一つ、彼は一種の棄鉢な情熱の吐け口を闘雞戯に見出していた。 射倖心や嗜虐性の満足を求める以外に、逞しい雄雞の姿への美的な耽溺でもある。 余り裕かでない生活の中から莫大な費用を割いて、堂々たる雞舎を連ね、美しく強い雞共を養っていた。 中島敦の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア