元来、彼は奇妙な事に興味を持つ男で、学校でやらせられる事には殆ど少しも熱心を示さなかった。
剣道の時間なども大抵は病気と称して見学し、真面目に面をつけて竹刀を振廻している私達の方を、例の細い眼で嘲笑を浮べながら見ているのだったが、ある日の四時間目、剣道の時間が終って、まだ面も脱らない私のそばへ来て、自分が昨日三越のギャラリイで熱帯の魚を見て来た話をした。
大変昂奮した口調でその美しさを説き、是非私にも見に行くように、自分も一緒に、もう一度行くから、というのだ。
元来、彼は奇妙な事に興味を持つ男で、学校でやらせられる事には殆ど少しも熱心を示さなかった。
剣道の時間なども大抵は病気と称して見学し、真面目に面をつけて竹刀を振廻している私達の方を、例の細い眼で嘲笑を浮べながら見ているのだったが、ある日の四時間目、剣道の時間が終って、まだ面も脱らない私のそばへ来て、自分が昨日三越のギャラリイで熱帯の魚を見て来た話をした。
大変昂奮した口調でその美しさを説き、是非私にも見に行くように、自分も一緒に、もう一度行くから、というのだ。