水の現れている所は美しく月に輝いているけれども、氷の張っている部分は、月の光が磨硝子のように消されて了っている。
もう、ここ一週間の中にはすっかり氷結して了うだろう、などと考えながら水面を眺めていた私は、その時、ひょいと彼の先刻言った言葉を思い出し、その隠れた意味を発見したように思って、愕然とした。
「強いとか弱いとかって、一体どういうことだろうなあ」という趙の言葉は――と、その時私はハッと気が付いたように思った――ただ現在の彼一個の場合についての感慨ばかりではないのではなかろうか、と其の時、私はそう思ったのだ。