はじめはジツと動かなかつたが、その中に、傍の火の温かみで元氣が出たと見え、少しづつ動き出した。
眼窩はかなり大きいのだが、眼玉が外を覗く孔は極めて小さく、その小さな孔をぐる/\方々に向けて𢌞しながら、その奧から見慣れぬ風景を探つてゐるらしい。
朴の枝から葉の方へと匍ひ出しては身體の重みで滑りさうになり、葉の縁を趾指で掴んで支へようとするが、到頭落ちてしまふ。
はじめはジツと動かなかつたが、その中に、傍の火の温かみで元氣が出たと見え、少しづつ動き出した。
眼窩はかなり大きいのだが、眼玉が外を覗く孔は極めて小さく、その小さな孔をぐる/\方々に向けて𢌞しながら、その奧から見慣れぬ風景を探つてゐるらしい。
朴の枝から葉の方へと匍ひ出しては身體の重みで滑りさうになり、葉の縁を趾指で掴んで支へようとするが、到頭落ちてしまふ。