中島敦 『悟浄出世』 渠はよろめいたが、また座に直り、しばらくして、今度は十分に警戒しながら、先刻の問いを繰返した。 今度は棒が下りて来なかった。 厚い唇を開き、顔も身体もどこも絶対に動かさずに、坐忘先生が、夢の中でのような言葉で答えた。 中島敦の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア