「いまだ死を知らず。
いずくんぞ生を知らん」と感ずるような素質を享けた人間だってあるんだ、と考えたのである。
いわば、ちょうど小説を読む時に、途中の哀れな事件――主人公がいじめられたりするような――などは読むに堪えず、ドンドン飛ばして先を読もう、結末を知ろうとして、書物の終りの方の頁を繰って見る根気の無い読者のように、――そういう人々にとっては、経過とか経路とかいうものは、どうでもよい。
「いまだ死を知らず。
いずくんぞ生を知らん」と感ずるような素質を享けた人間だってあるんだ、と考えたのである。
いわば、ちょうど小説を読む時に、途中の哀れな事件――主人公がいじめられたりするような――などは読むに堪えず、ドンドン飛ばして先を読もう、結末を知ろうとして、書物の終りの方の頁を繰って見る根気の無い読者のように、――そういう人々にとっては、経過とか経路とかいうものは、どうでもよい。