中島敦 『狐憑』 しゃぶり終ってから骨を遠くへ抛ると、水音がし、骨は湖に沈んで行った。 ホメロスと呼ばれた盲人のマエオニデェスが、あの美しい歌どもを唱い出すよりずっと以前に、こうして一人の詩人が喰われてしまったことを、誰も知らない。 (昭和十七年七月) 中島敦の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア