中島敦 『狐憑』 ネウリ部落のシャクは、斯うした湖上民の最も平凡な一人であつた。 シャクが變になり始めたのは、去年の春、弟のデックが死んで以來のことである。 その時は、北方から剽悍な遊牧民ウグリ族の一隊が、馬上に偃月刀を振りかざして疾風の如くに此の部落を襲うて來た。 中島敦の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア