ここまでの事は、君もご存じの筈だが、さて、君とわかれて、ひとりで部屋へ引返した時には、僕の気持は興奮を通り越して、ほとんど蒼ざめるほどの恐怖の状態であった。
わざと越後を見ないようにして、僕はベッドに仰向けに寝ころがったが、不安と恐怖と焦躁とが奇妙にいりまじった落ちつかない気持で、どうにも、かなわなくなって、とうとう小さい声で、
「花宵先生!
ここまでの事は、君もご存じの筈だが、さて、君とわかれて、ひとりで部屋へ引返した時には、僕の気持は興奮を通り越して、ほとんど蒼ざめるほどの恐怖の状態であった。
わざと越後を見ないようにして、僕はベッドに仰向けに寝ころがったが、不安と恐怖と焦躁とが奇妙にいりまじった落ちつかない気持で、どうにも、かなわなくなって、とうとう小さい声で、
「花宵先生!