太宰治 『十五年間』 孤島の波打際に、美しい人魚があつまり、うっとりとその笛の音に耳を傾けている。 もし彼女が、ひとめその笛の音の主の姿を見たならば、きゃっと叫んで悶絶するに違いない。 芸術家はそれゆえ、自分のからだをひた隠しに隠して、ただその笛の音だけを吹き送る。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア