「あの女」は室の前を通っても廊下からは顔の見えない位置に寝ていた。
看護婦は入口の柱の傍へ寄って覗き込むようにすれば見えると云って自分に教えてくれたけれども自分にはそれをあえてするほどの勇気がなかった。
附添の看護婦は暑いせいか大概はその柱にもたれて外の方ばかり見ていた。
「あの女」は室の前を通っても廊下からは顔の見えない位置に寝ていた。
看護婦は入口の柱の傍へ寄って覗き込むようにすれば見えると云って自分に教えてくれたけれども自分にはそれをあえてするほどの勇気がなかった。
附添の看護婦は暑いせいか大概はその柱にもたれて外の方ばかり見ていた。