及ばずながら、私たちは、その背後で、せめて身のまわりのお世話でもしてあげて、わずかなお手伝いをしたいと念じていたのですが、ばかばかしい、その背後のお手伝いの女こそ、男のひとたちの生きる唯一の目当だったとは、まるで笑い話ですね。
背後からそっとマントを着せてあげようとすると、くるりとこちらを向いてしまうのですから、まごついてしまいます。
理想だの哲学だの苦悩だのと、わけのわからんような事を言って、ずいぶん空の高いところを眺めているような恰好をしていますが、なに、実は女の思惑ばかりを気にしているのです。