わが子のレヤチーズを、フランスへ遊学にやったのも、一つには、王さまの恐しい穿鑿の眼から、のがれさせてやる為でもありました。
わしに失態が無くとも、レヤチーズが若い粗暴の振舞いから何かしくじりを、しでかさぬものでもない。
レヤチーズに多少の落度でもあったなら、待っていたとばかりに王さまは、わしの一家を罰して葬り去るのは、火を見るより明かな事ゆえ、わしは万全を期してレヤチーズをフランスへ逃がしてやり、やれ安心と思うまもなく、意外、残念、わしの一ばん信頼していたオフィリヤが、とんでも無い間違いをやらかしているのを、きのう知って、足もとの土が、ざあっと崩れて、もう駄目だと観念いたしました。