頓首。
ことしの夏、私は、このようなお手紙を、れいの黄村先生から、いただいたのである。
黄村先生とは、どんな御人物であるか、それに就いては、以前もしばしば御紹介申し上げた筈であるから、いまは繰り返して言わないけれども、私たち後輩に対して常に卓抜の教訓を垂れ給い、ときたま失敗する事があるとはいうものの、とにかく悲痛な理想主義者のひとりであると言っても敢えて過称ではなかろうと思われる。
頓首。
ことしの夏、私は、このようなお手紙を、れいの黄村先生から、いただいたのである。
黄村先生とは、どんな御人物であるか、それに就いては、以前もしばしば御紹介申し上げた筈であるから、いまは繰り返して言わないけれども、私たち後輩に対して常に卓抜の教訓を垂れ給い、ときたま失敗する事があるとはいうものの、とにかく悲痛な理想主義者のひとりであると言っても敢えて過称ではなかろうと思われる。