誰か、郷里のひとがいないかと、嘉七には、いつもおそろしかった。
わけてもその夜は、お店の手代と女中が藪入りでうろつきまわっているような身なりだったし、ずいぶん人目がはばかられた。
売店で、かず枝はモダン日本の探偵小説特輯号を買い、嘉七は、ウイスキイの小瓶を買った。
誰か、郷里のひとがいないかと、嘉七には、いつもおそろしかった。
わけてもその夜は、お店の手代と女中が藪入りでうろつきまわっているような身なりだったし、ずいぶん人目がはばかられた。
売店で、かず枝はモダン日本の探偵小説特輯号を買い、嘉七は、ウイスキイの小瓶を買った。