そうして、あたしのほうから、米、油、味噌、塩、醤油、薪炭、四季折々のお二人の着換え、何でもとどけて、お金だって、ほしいだけ送ってあげるし、その女のひと一人だけで淋しいならば、お妾を京からもう二、三人呼び奇せて、その他、振袖のわかい腰元三人、それから中居、茶の間、御物縫いの女、それから下働きのおさんどん二人、お小姓二人、小坊主一人、あんま取の座頭一人、御酒の相手に歌うたいの伝右衛門、御料理番一人、駕籠かき二人、御草履取大小二人、手代一人、まあざっと、これくらいつけてあげるつもりですから、悪い事は言わない、まあ花見がてらに、――」と懸命に説けば、
「上方へは、いちど行ってみたいと思っていました。
と気軽に言うので、母はよろこび膝をすすめ、