二十六文残っていた。
うむ、さすれば川へ落したのは、十一文にきわまった、惜しい、いかにも、惜しい、十一文といえども国土の重宝、もしもこのまま捨て置かば、かの十一文はいたずらに川底に朽ちるばかりだ、もったいなし、おそるべし、とてもこのままここを立ち去るわけにはいかぬいかぬ、たとえ地を裂き、地軸を破り、竜宮までも是非にたずねて取返さん、とひどい決意を固めてしまった。
けれども青砥は、決して卑しい守銭奴ではない。
二十六文残っていた。
うむ、さすれば川へ落したのは、十一文にきわまった、惜しい、いかにも、惜しい、十一文といえども国土の重宝、もしもこのまま捨て置かば、かの十一文はいたずらに川底に朽ちるばかりだ、もったいなし、おそるべし、とてもこのままここを立ち去るわけにはいかぬいかぬ、たとえ地を裂き、地軸を破り、竜宮までも是非にたずねて取返さん、とひどい決意を固めてしまった。
けれども青砥は、決して卑しい守銭奴ではない。