そのお供の人数の中に、二人の少年が、御次男のお話相手として差加えられていた。
一人は神崎勝太郎とて十五歳、式部の秘蔵のひとり息子で容貌華麗、立居振舞い神妙の天晴れ父の名を恥かしめぬ秀才の若武者、いまひとりは式部の同役森岡丹後の三人の男の子の中の末子丹三郎とて十六歳、勝太郎に較べて何から何まで見劣りして色は白いが眼尻は垂れ下り、唇厚く真赤で猪八戒に似ているくせになかなかのおしゃれで、額の面皰を気にして毎朝ひそかに軽石でこすり、それがために額は紫色に異様にてかてか光っている。
でっぷりと太って大きく、一挙手一投足のろくさく、武芸はきらい、色情はさかん、いぎたなく横坐りに坐って、何を思い出しているのか時々、にやりと笑ったりして、いやらしいったら無い子であった。