けれどもこの子は、どういうものか若殿村丸のお気にいりで、蛸よ蛸よと呼ばれて、いつもお傍ちかく侍って若殿にけしからぬ事を御指南申したりして、若殿と共にげらげら下品に笑い合っているのである。
もとより式部はこの丹三郎を好かなかった。
このたびの蝦夷見物のお供にもこの子を加えたく無かったのだが、自分の一子勝太郎が城主の言いつけでお供の一人に差加えられているし、同役の森岡丹後の子を無下にしりぞける事は出来なかった。
けれどもこの子は、どういうものか若殿村丸のお気にいりで、蛸よ蛸よと呼ばれて、いつもお傍ちかく侍って若殿にけしからぬ事を御指南申したりして、若殿と共にげらげら下品に笑い合っているのである。
もとより式部はこの丹三郎を好かなかった。
このたびの蝦夷見物のお供にもこの子を加えたく無かったのだが、自分の一子勝太郎が城主の言いつけでお供の一人に差加えられているし、同役の森岡丹後の子を無下にしりぞける事は出来なかった。