それがすなわち、問題の「親友」であったのである。
(私はこの手記に於いて、ひとりの農夫の姿を描き、かれの嫌悪すべき性格を世人に披露し、以て階級闘争に於ける所謂「反動勢力」に応援せんとする意図などは、全く無いのだという事を、ばからしいけど、念のために言い添えて置きたい。
それはこの手記のおしまいまでお読みになったら、たいていの読者には自明の事で、こんな断り書きは興覚めに違いないのであるが、ちかごろ甚だ頭の悪い、無感覚の者が、しきりに何やら古くさい事を言って騒ぎ立て、とんでもない結論を投げてよこしたりするので、その頭の古くて悪い(いや、かえって利口なのかも知れないが)その人たちのために一言、言わでもの説明を附け加えさせていただく次第なのだ。