夏目漱石 『行人』 また彼女の泣き声を聞く事もできなかった。 けれども今にもそこに至りそうな気がするので、暗い行灯の光を便りに、蚊帳の中を覗いて見た。 彼女は赤い蒲団を二枚重ねてその上に縁を取った白麻の掛蒲団を胸の所まで行儀よく掛けていた。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア