夏目漱石 『行人』 兄は兼てから下女に命じておいたものと見えて、室には麻の蒲団が差し向いに二枚、華奢な煙草盆を間に、団扇さえ添えて据えられてあった。 自分は兄の前に坐った。 けれども何と云い出して然るべきだか、その手加減がちょっと解らないので、ただ黙っていた。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア