かへつて、エゲツナイところに、この作家の強みがあるのではあるまいかと思つたくらゐであつた。
書かれてある世界もケチな小市民の意味も無く気取つた一喜一憂である。
作品の主人公は、自分の生き方に就いてときどき「良心的」な反省をするが、そんな箇所は特に古くさく、こんなイヤミな反省ならば、しないはうがよいと思はれるくらゐで、「文学的」な青臭さから離れようとして、かへつて、それにはまつてしまつてゐるやうなミミツチイものが感ぜられた。
かへつて、エゲツナイところに、この作家の強みがあるのではあるまいかと思つたくらゐであつた。
書かれてある世界もケチな小市民の意味も無く気取つた一喜一憂である。
作品の主人公は、自分の生き方に就いてときどき「良心的」な反省をするが、そんな箇所は特に古くさく、こんなイヤミな反省ならば、しないはうがよいと思はれるくらゐで、「文学的」な青臭さから離れようとして、かへつて、それにはまつてしまつてゐるやうなミミツチイものが感ぜられた。