太宰治 『津軽』 「これだ。 N君は間抜けた声で答へた。 むかし源義経、高館をのがれ蝦夷へ渡らんと此所迄来り給ひしに、渡るべき順風なかりしかば数日逗留し、あまりにたへかねて、所持の観音の像を海底の岩の上に置て順風を祈りしに、忽ち風かはり恙なく松前の地に渡り給ひぬ。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア