ひとりが部屋から追ひ出されたのに、もうひとりが黙つて坐つてゐるなどは、朋輩の仁義からいつても義理が悪くて出来ないものらしい。
私はその広い部屋でひとりでお酒を飲み、深浦港の燈台の灯を眺め、さらに大いに旅愁を深めたばかりで宿へ帰つた。
翌る朝、私がわびしい気持で朝ごはんを食べてゐたら、主人がお銚子と、小さいお皿を持つて来て、
ひとりが部屋から追ひ出されたのに、もうひとりが黙つて坐つてゐるなどは、朋輩の仁義からいつても義理が悪くて出来ないものらしい。
私はその広い部屋でひとりでお酒を飲み、深浦港の燈台の灯を眺め、さらに大いに旅愁を深めたばかりで宿へ帰つた。
翌る朝、私がわびしい気持で朝ごはんを食べてゐたら、主人がお銚子と、小さいお皿を持つて来て、