このごろ私は、自分の駄目加減を事ある毎に知らされて、ただもう興覚めて生真面目になるばかりだ。
黙って虫のように勉強したいなどというてれくさい殊勝げの心も、すべてそこのところから発しているのだ。
先日も、在郷軍人の分会査閲に、戦闘帽をかぶり、巻脚絆をつけて参加したが、私の動作は五百人の中でひとり目立ってぶざまらしく、折敷さえ満足に出来ず、分会長には叱られ、面白くなくなって来て、おれはこんな場所ではこのように、へまであるが、出るところへ出れば相当の男なんだ、という事を示そうとして、ぎゅっと口を引締めて眥を決し、分会長殿を睨んでやったが、一向にききめがなく、ただ、しょぼしょぼと憐憫を乞うみたいな眼つきをしたくらいの効果しかなかったようである。