すべての自然の風景を、理智に依って遮断し、取捨し、いささかも、それに溺れることなく、謂わば「既成概念的」な情緒を、薔薇を、すみれを、虫の声を、風を、にやりと薄笑いして敬遠し、もっぱら、「我は人なり、人間の事とし聞けば、善きも悪しきも他所事とは思われず、そぞろに我が心を躍らしむ。
とばかりに、人の心の奥底を、ただそれだけを相手に、鈍刀ながらも獅子奮迅した、とかいう話であるが、いまは、まるで、だめである。
呆然としている。
すべての自然の風景を、理智に依って遮断し、取捨し、いささかも、それに溺れることなく、謂わば「既成概念的」な情緒を、薔薇を、すみれを、虫の声を、風を、にやりと薄笑いして敬遠し、もっぱら、「我は人なり、人間の事とし聞けば、善きも悪しきも他所事とは思われず、そぞろに我が心を躍らしむ。
とばかりに、人の心の奥底を、ただそれだけを相手に、鈍刀ながらも獅子奮迅した、とかいう話であるが、いまは、まるで、だめである。
呆然としている。