けれども十分ぐらい経つと彼はまるで別人のように快活になった。
自分は苦い兄の心機をこう一転させる自分の手際に重きをおいて、あたかも己れの虚栄心を満足させるための手段らしい態度をもって、わざわざ彼の書斎へ出入した事さえあった。
自白すると、突然兄から捕まって危く死地に陥れられそうになったのも、実はこういう得意の瞬間であった。
けれども十分ぐらい経つと彼はまるで別人のように快活になった。
自分は苦い兄の心機をこう一転させる自分の手際に重きをおいて、あたかも己れの虚栄心を満足させるための手段らしい態度をもって、わざわざ彼の書斎へ出入した事さえあった。
自白すると、突然兄から捕まって危く死地に陥れられそうになったのも、実はこういう得意の瞬間であった。