部屋の出口の壁に吊り下げられている二重廻しに、私はもう手をかけていた。
とっさに、うまい嘘も思いつかず、私は隣室の家の者には一言も、何も言わず、二重廻しを羽織って、それから机の引出しを掻きまわし、お金はあまり無かったので、けさ雑誌社から送られて来たばかりの小為替を三枚、その封筒のまま二重廻しのポケットにねじ込み、外に出た。
外には、上の女の子が立っていた。
部屋の出口の壁に吊り下げられている二重廻しに、私はもう手をかけていた。
とっさに、うまい嘘も思いつかず、私は隣室の家の者には一言も、何も言わず、二重廻しを羽織って、それから机の引出しを掻きまわし、お金はあまり無かったので、けさ雑誌社から送られて来たばかりの小為替を三枚、その封筒のまま二重廻しのポケットにねじ込み、外に出た。
外には、上の女の子が立っていた。