もとより私は畜犬に対しては含むところがあり、また友人の遭難以来いっそう嫌悪の念を増し、警戒おさおさ怠るものではなかったのであるが、こんなに犬がうようよいて、どこの横丁にでも跳梁し、あるいはとぐろを巻いて悠然と寝ているのでは、とても用心しきれるものでなかった。
私はじつに苦心をした。
できることなら、すね当、こて当、かぶとをかぶって街を歩きたく思ったのである。
もとより私は畜犬に対しては含むところがあり、また友人の遭難以来いっそう嫌悪の念を増し、警戒おさおさ怠るものではなかったのであるが、こんなに犬がうようよいて、どこの横丁にでも跳梁し、あるいはとぐろを巻いて悠然と寝ているのでは、とても用心しきれるものでなかった。
私はじつに苦心をした。
できることなら、すね当、こて当、かぶとをかぶって街を歩きたく思ったのである。