自分はこの学問をして、高尚になり、かつ迂濶になり過ぎた兄が、家中から変人扱いにされるのみならず、親身の親からさえも、日に日に離れて行くのを眼前に見て、思わず顔を下げて自分の膝頭を見つめた。
「二郎お前もやっぱりお父さん流だよ。
少しも摯実の気質がない」と兄が云った。
自分はこの学問をして、高尚になり、かつ迂濶になり過ぎた兄が、家中から変人扱いにされるのみならず、親身の親からさえも、日に日に離れて行くのを眼前に見て、思わず顔を下げて自分の膝頭を見つめた。
「二郎お前もやっぱりお父さん流だよ。
少しも摯実の気質がない」と兄が云った。