はじめこの家にやってきたころは、まだ子供で、地べたの蟻を不審そうに観察したり、蝦蟇を恐れて悲鳴を挙げたり、その様には私も思わず失笑することがあって、憎いやつであるが、これも神様の御心によってこの家へ迷いこんでくることになったのかもしれぬと、縁の下に寝床を作ってやったし、食い物も乳幼児むきに軟らかく煮て与えてやったし、蚤取粉などからだに振りかけてやったものだ。
けれども、ひとつき経つと、もういけない。
そろそろ駄犬の本領を発揮してきた。
はじめこの家にやってきたころは、まだ子供で、地べたの蟻を不審そうに観察したり、蝦蟇を恐れて悲鳴を挙げたり、その様には私も思わず失笑することがあって、憎いやつであるが、これも神様の御心によってこの家へ迷いこんでくることになったのかもしれぬと、縁の下に寝床を作ってやったし、食い物も乳幼児むきに軟らかく煮て与えてやったし、蚤取粉などからだに振りかけてやったものだ。
けれども、ひとつき経つと、もういけない。
そろそろ駄犬の本領を発揮してきた。