ロオマンをあとにして三年目のことであった。
宝永五年の夏のおわりごろ、大隅の国の屋久島から三里ばかり距てた海の上に、目なれぬ船の大きいのが一隻うかんでいるのを、漁夫たちが見つけた。
また、その日の黄昏時、おなじ島の南にあたる尾野間という村の沖に、たくさんの帆をつけた船が、小舟を一隻引きながら、東さしてはしって行くのを、村の人たちが発見し、海岸へ集って罵りさわいだが、漸く沖合いのうすぐらくなるにつれ、帆影は闇の中へ消えた。
ロオマンをあとにして三年目のことであった。
宝永五年の夏のおわりごろ、大隅の国の屋久島から三里ばかり距てた海の上に、目なれぬ船の大きいのが一隻うかんでいるのを、漁夫たちが見つけた。
また、その日の黄昏時、おなじ島の南にあたる尾野間という村の沖に、たくさんの帆をつけた船が、小舟を一隻引きながら、東さしてはしって行くのを、村の人たちが発見し、海岸へ集って罵りさわいだが、漸く沖合いのうすぐらくなるにつれ、帆影は闇の中へ消えた。