夏目漱石 『行人』 そうすれば嫂さんだって善良な夫人でさあ」と自分は嫂を弁護するように、また兄を戒めるように云った。 「この馬鹿野郎」と兄は突然大きな声を出した。 その声はおそらく下まで聞えたろうが、すぐ傍に坐っている自分には、ほとんど予想外の驚きを心臓に打ち込んだ。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア