私は、綴方の事は、きれいに忘れて、学校から帰ると、花壇の手入れ、お使い、台所のお手伝い、弟の家庭教師、お針、学課の勉強、お母さんに按摩をしてあげたり、なかなかいそがしく、みんなの役にたって、張り合いのある日々を送りました。
あらしが、やって来ました。
私が女学校四年生の時の事でしたが、お正月にひょっくり、小学校の沢田先生が、家へ年賀においでになって、父も母も、めずらしがるやら、なつかしがるやら、とても喜んでおもてなし致しましたが、沢田先生は、もうとっくに、小学校のほうはお止しになって、いまは、あちこちの、家庭教師をしながら、のんきに暮していらっしゃるというお話でありました。