先日も私は、こっそり筆ならしに、眠り箱という題で、たわいもない或る夜の出来事を手帖に書いて、叔父さんに読んでもらったのでした。
すると叔父さんは、それを半分も読まずに手帖を投げ出し、和子、もういい加減に、女流作家はあきらめるのだね、と興醒めた、まじめな顔をして言いました。
それからは、叔父さんが、私に、文学というものは特種の才能が無ければ駄目なものだと、苦笑しながら忠告めいた事をおっしゃるようになりました。
先日も私は、こっそり筆ならしに、眠り箱という題で、たわいもない或る夜の出来事を手帖に書いて、叔父さんに読んでもらったのでした。
すると叔父さんは、それを半分も読まずに手帖を投げ出し、和子、もういい加減に、女流作家はあきらめるのだね、と興醒めた、まじめな顔をして言いました。
それからは、叔父さんが、私に、文学というものは特種の才能が無ければ駄目なものだと、苦笑しながら忠告めいた事をおっしゃるようになりました。