女性には、意志薄弱のダメな男をほとんど直観に依って識別し、これにつけ込み、さんざんその男をいためつけ、つまらなくなって来ると敝履の如く捨ててかえりみないという傾向がございますようで、私などはつまりその絶好の獲物であったわけなのでございましょう。
最初の女房は、これはまあ当時の文学少女とでもいうべき、眼鏡をかけて脳の悪い女でしたが、これがまた朝から夜中まで、しょっちゅう私に、愛しかたが足りない、足りない、と言って泣き、私もまことに閉口して、つい渋い顔になりますと、たちまちその女は金切声を挙げて、ああ、あのおそろしい顔!
悪魔だ!