私が祖父に、ちっともなつかないので、祖父は手を換え品を変え私の機嫌をとったもので、れいの原敬の話も、夏の夜お庭の涼み台に大あぐらをかいて坐って、こんな工合に肘を張って、団扇を使いながら私に聞かせて下さったのですが、私は、すぐに退屈して、わざと大袈裟にあくびをしたら、祖父は、ちらとそれを横目で見て、急に語調を変えて、原敬は面白くなし、よし、それでは牛込七不思議、昔な、などと声をひそめて語り出すのでした。
なんだか、ずるい感じのおじいさんでした。
原敬の話だって、あてにならないと思います。
私が祖父に、ちっともなつかないので、祖父は手を換え品を変え私の機嫌をとったもので、れいの原敬の話も、夏の夜お庭の涼み台に大あぐらをかいて坐って、こんな工合に肘を張って、団扇を使いながら私に聞かせて下さったのですが、私は、すぐに退屈して、わざと大袈裟にあくびをしたら、祖父は、ちらとそれを横目で見て、急に語調を変えて、原敬は面白くなし、よし、それでは牛込七不思議、昔な、などと声をひそめて語り出すのでした。
なんだか、ずるい感じのおじいさんでした。
原敬の話だって、あてにならないと思います。