夏目漱石 『行人』 自分は室に入った幽霊が、ふうとまた室を出るごとくに力なく退却した。 その後も彼の書斎の扉を叩いて、快く詫まるだけの度胸は、どこからも出て来なかった。 かくして自分は毎日苦い顔をしている彼の顔を、晩餐の食卓に見るだけであった。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア