そんな打ち明け話があってから、芹川さんと私との間は、以前ほど、しっくり行かなくなって、女の子って変なものですね、誰か間に男の人がひとりはいると、それまでどんなに親しくつき合っていたっても、颯っと態度が鹿爪らしくなって、まるで、よそよそしくなってしまうものです。
まさか私たちの間は、そんなにひどく変ったわけではございませんけれど、でも、お互に遠慮が出て、御挨拶まで叮嚀になり、口数も少なくなりましたし、よろずに大人びてまいりました。
どちらからも、あの写真の一件に就いて話するのを避けるようになりまして、そのうちに年も暮れ、私も芹川さんも、二十三歳の春を迎えて、ちょうど、そのとしの三月末のことでございます。