太宰治 『道化の華』 ヴエランダには朝日を受けて光つてゐる白い籐椅子がひとつのこされてあるきりで、誰もゐなかつた。 その籐椅子を見つめながら、うつらうつらまどろんだ。 ろ號室の患者は、笑ひ聲を聞いて、ふつと毛布から顏を出し、枕元に立つてゐる母親とおだやかな微笑を交した。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア