夏目漱石 『行人』 自分はとうとうしまいまで一言も云わずに兄の言葉を聞くだけ聞いていた。 そうしてそれほど疑ぐるならいっそ嫂を離別したら、晴々して好かろうにと考えたりした。 ところへその嫂が兄の平生着を持って、芳江の手を引いて、例のごとく階段を上って来た。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア