そうしてそれほど疑ぐるならいっそ嫂を離別したら、晴々して好かろうにと考えたりした。
ところへその嫂が兄の平生着を持って、芳江の手を引いて、例のごとく階段を上って来た。
扉の敷居に姿を現した彼女は、風呂から上りたてと見えて、蒼味の注した常の頬に、心持の好いほど、薄赤い血を引き寄せて、肌理の細かい皮膚に手触を挑むような柔らかさを見せていた。
そうしてそれほど疑ぐるならいっそ嫂を離別したら、晴々して好かろうにと考えたりした。
ところへその嫂が兄の平生着を持って、芳江の手を引いて、例のごとく階段を上って来た。
扉の敷居に姿を現した彼女は、風呂から上りたてと見えて、蒼味の注した常の頬に、心持の好いほど、薄赤い血を引き寄せて、肌理の細かい皮膚に手触を挑むような柔らかさを見せていた。