事務所の持主は、昔三沢の保証人をしていた(兄の同僚の)Hの叔父に当る人であった。
この人は永らく外国にいて、内地でも相応に経験を積んだ大家であった。
胡麻塩頭の中へ指を突っ込んで、むやみに頭垢を掻き落す癖があるので、差し向の間に火鉢でも置くと、時々火の中から妙な臭を立てさせて、ひどく相手を弱らせる事があった。
事務所の持主は、昔三沢の保証人をしていた(兄の同僚の)Hの叔父に当る人であった。
この人は永らく外国にいて、内地でも相応に経験を積んだ大家であった。
胡麻塩頭の中へ指を突っ込んで、むやみに頭垢を掻き落す癖があるので、差し向の間に火鉢でも置くと、時々火の中から妙な臭を立てさせて、ひどく相手を弱らせる事があった。