これという特色はないが、何を云っても、じき顔を赤くするところに変な愛嬌があった。
自分は三沢と夜更に寒い町を帰って来て、下宿の冷たい夜具に潜り込みながら、時々お貞さんの事を思い出した。
そうして彼女もこんな冷たい夜具を引き担ぎながら、今頃は近い未来に逼る暖かい夢を見て、誰も気のつかない笑い顔を、半ば天鵞絨の襟の裡に埋めているだろうなどと想像した。
これという特色はないが、何を云っても、じき顔を赤くするところに変な愛嬌があった。
自分は三沢と夜更に寒い町を帰って来て、下宿の冷たい夜具に潜り込みながら、時々お貞さんの事を思い出した。
そうして彼女もこんな冷たい夜具を引き担ぎながら、今頃は近い未来に逼る暖かい夢を見て、誰も気のつかない笑い顔を、半ば天鵞絨の襟の裡に埋めているだろうなどと想像した。