太宰治 『逆行』 われは池畔の熊笹のうえに腰をおろし、背を樫の古木の根株にもたせ、両脚をながながと前方になげだした。 小径をへだてて大小凸凹の岩がならび、そのかげからひろびろと池がひろがっている。 曇天の下の池の面は白く光り、小波の皺をくすぐったげに畳んでいた。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア